10数年ぶりに「ロシアの箱舟」を観ました。
「冬宮」と呼ばれた現在のエルミタージュ内での300年
(18世紀から20世紀)の流れを凝縮させたような映画。
アレクサンドル・ソクーロフ監督のもと
冬の一日(しかも陽が入るたった4時間)の間に、エルミタージュ美術館内にて
ワンカットの長回しで撮られたことが当時話題になりました。
ストーリーを追うのとは違う、感覚で見る映画とでも言うのでしょうか。
国の歴史を否定しているわけでもなく、過去の美や栄光にすがるのでもなく、
ある「外国人」と共に見つめるロシアの歴史の一角。
最後に華やかな舞踏会が終わり、何百というゲストが帰路につくため
一斉に会場を去ろうとするシーンは
時の限界を宴の後の物寂しさや消失感で表しているようでとても印象的です。
そしてロシア音楽や衣装、フィルムを通して観る美術品などが美しく
エルミタージュへの憧れを一層強めてくれるのです。
We are destined to sail forever.
To live forever."
”見て下さい、周りはずっと海です。
わたしたちはこの海を永遠に航海し続ける定めなのです。
生きるために。”
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