Tuesday, March 4, 2014


はじめて読んだ長編ではモーツァルトの菫、
前回はセルのヤナーチェック・シンフォニエッタやバッハの平均律クラヴィーア、
今回はリストのル・マル・デュ・ペイ、シューマンのトロイメライ、
それに大好きなアラウの名までがひょっこり登場。
巡礼の年は今度ゆっくり聴いてみることにしよう、
アラウのリストのCDも探してみようなどど、
彼の作品を読むとその中に登場する音楽が無性に気になってしまいます。
クラシックだけでなくジャズやポップスも出てきて、
生活の中に音楽があるのではなく
音楽によって彼の世界が作り上げられているように感じたり。
ただ彼のフィクションを読み終えたときはいつも
涙のような雫がポチャンッと心の中に落ちる音がして、
閉め切った窓をそっと開けたくなるのです。
「のんきと見える人々も、心を底を叩いてみると、どこか悲しい音がする」
という漱石の猫の声が聞こえてくるかのようで。

I always end up wanting to listen to the music pieces written in his books
after reading Murakami.

Music: Le mal du pays from Annees de pelerinage: Suisse, S. 160, #8 by Franz Liszt
piano played by Lazar Berman  

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