Saturday, July 5, 2014


"think of nothing things, think of wind"
"Shut A Final Door" by Truman Capote (from "The Complete Stories of Truman Capote")

「そして彼は枕に頭を押しつけ、両手で耳を覆い、こう思った。
何でもないことだけを考えよう。
風のことを考えよう、と」
トルーマン・カポーティ「最後の扉をしめろ」より

===

作家の村上春樹氏は、これまで自動的に(でもたぶん意識的に)
風のことについて考えてきたそうです。
そしてそのきっかけは、18歳だった彼の頭から離れなかったという
ある小説の最後の一節。

素肌に当たるひんやりした風の心地よさや、
さざ波を起てる風のリズミカルな様が私も好きですが、
これまで風のことを意識的に考えたことなんてないような気がします。
風のことを考えるという行為は、
ある特定の人だけに与えられた一瞬の贅沢さのような気もします。
だからこの人はやっぱり「村上春樹」なのでしょうか。

家へ帰る途中、薄いシャツと巻きスカートの裾を揺らす風が気持ちよくて
思い出した彼のエッセイ集。

Book: 村上春樹「雑文集(「風のことを考えよう」より)

2 comments:

  1. 「風のことだけを考えよう」かぁ。そんなこと、思いついたこともないし、風を感じることはあっても、風のことを「考える」ことなんてしたこともないです。村上春樹さんの作品は全部読んだと思っていたけれど、この雑文集はまだでした。風について考えてみるという贅沢な課題、難しそうだけど、一度試してみますね♪

    ↓の大きなメープルクッキー!コレは思わず買っちゃいますね〜。美味しかったですか?
    よい週末を〜☆

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    Replies
    1. papricaさん、こんばんは。
      村上氏の作品を全部拝読されているとは!すごい!
      私は彼の作品を読みはじめてまだ10年くらいなのですが、フィクションよりもエッセイ、長編よりも短編のほうが、実は好きなんです。
      いつかpapricaさんと村上氏の作品についておしゃべりしたいな〜。
      この雑文集はエッセイとはまた一味違った角度から彼の世界を堪能できるのでオススメです。
      もし風についてじっくり考えることがあったら、またそのお話シェアして下さいな。

      このクッキー、ラズベリージャムがはさまっていて美味しかったです(^^)
      素敵な日曜日を!

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