この世をば 我が世とぞ思ふ
望月の 欠けたることも なしと思へば
藤原道長 (出典不明)
"この世は私のためにあるように思える。
満月が欠けることのないように
私は完全に満ち足りているから。"
~
Mid-Autumn Festival.
中秋の名月、
今年はとても美しい月でした。
当日は、夏の終わりに買っておいた月餅を
娘とワクワクしながら開けました。
一昨年は台湾風にパイナップルの入った月餅にしたけれど、
今年は日本風というのを見つけたのでそれに。
栗、カボチャ、ポメロ、柚子の4種類の餡でした。
スーパーにはものすごい量と種類の月餅が売っていて、
結構高額なんです。
どれがいいのかさっぱりわからないので、
スーパーのですが、カナダ産のを買いました。
月餅は元々、満月をイメージして
卵の黄身を入れるのが風習だと思いますが、
黄身はドライなので子供には食べにくいんです。
なので黄身なしにして正解。
月餅で一般的な蓮の実の餡やゴマ餡も好きだけど、
栗やカボチャ餡はやっぱり美味しいですね。
本来ならば、
月見団子を作って、すすきを飾って、
月のウサギの話をする。
そんな日本の風習を
娘に教えてあげなければいけないのですが、
毎年月餅を食べるのが小さな楽しみでつい...
七夕もまだ教えたことがないし、ダメダメだなあ...
~
月を詠んだ和歌はたくさんありますよね。
私は特に、シンプルな
崇徳院や大江千里のものが好きです。
藤原道長の歌は
初めて読んだときに、
自分がいつか命を終えるとき
こんな風に思える人生だったらいいなと
ふと思わせてくれた歌です。
~
月見れば ちぢに物こそ 悲しけれ
我が身一つの 秋にはあらねど
大江千里 「百人一首」より
"月を見ていると様々な思いが込み上げてきて
悲しくなる。私ひとりだけの秋ではないのに。"
~
見る人に 物のあはれをしらすれば
月やこの世の鏡なるらむ
崇徳院 「風雅和歌集」より
"見る人にもののあはれを知らせるとすれば
月とはこの世の鏡なのかな。"
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